さて、消化器前半の試験もおわり、あと2週間は試験もない♪
ところで橋元元総理が亡くなったそうで。
死因は多臓器不全(MOF)に敗血症ショックとあったけど、大元の原因は
腸管虚血(虚血性大腸炎)だそうですね。
この虚血性大腸炎という病気は実はかなりのクセモノで…
最近おこされる医療裁判、実はこの病気が多い。
医療裁判、と聞けばテレビに出てくるようなのを想像するかもしれないけど
ほんとはもっと身近に頻繁に多くの医療裁判が行われている。
虚血性大腸炎はキホン腸間膜動脈の血流が阻害されることで
腸が虚血となる病気です。
2タイプあって、1つは、動脈が閉塞する、もう1つは、閉塞まではいかないけど
血流が悪くなって虚血に至る。動脈硬化が危険因子。
動脈が閉塞するタイプは、かなりの重症で危険で、
血流がストップするから腸管が壊死してしまう。
その結果、腹膜炎になってショック、MOFが起きる。
このタイプの場合は緊急手術(壊死したとこを切除)が必要となります。
ほんと一刻を争います。壊死は虚血から10時間以内に始まります。
最初の症状は「腹痛」
腹痛を起こす病気っていうのはたくさんあって、有名なのは虫垂炎とかだけど。
そしてほとんどの人は、重篤な病気じゃない。
風邪だったり食べ物にあたったり普通に便秘だったり。
虫垂炎は分かる。けど実は虚血性大腸炎かも?ってすぐに思える先生は
なかなかいない。
それは言ってしまえば、よくある「腹痛」という症状だから。
だからちょっと、お腹痛い~って病院きてもすぐに、じゃ内視鏡検査と…
とはならず、とりあえず明日まで様子を見てみましょう、となる。
この時点で虚血性大腸炎を疑うのはかなり困難なこととみえる。
そして夜中に激痛→救急車→ようやく、虚血性大腸炎と診断される。
が、このとき既に遅く、もうMOFを起こしかけてることも多い。
そしてこうなれば助かるのはかなり難しい。
40~80%の死亡率といわれてる。
でもこれを何回か経験してれば、動脈硬化、高血圧…腹痛…
もしやっっと医者はピンっとくる。
けど経験してないとなかなか診断が難しい病気だそう。
で、で、何で医療裁判かっていうと、
最初腹痛で病院行ってるのに明日まで様子見って言われて、
夜中悪化して、そのまま突然・・・ってどういうことよ?!
何で最初から分からんかったの?!見落とし!ミス!ってなるからです。
確かに納得できない気持ちも分かる。最初病院に1回行ってるからなおさら。
争点は 最初の時点で医師が虚血性大腸炎だと診断できたかどうか 。
今までの結果は様々ですが、これからも裁判は増えていくだろうなぁ…
難しい世の中だな~…
と、まあ今日は医学話でした(゜゜) 完